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インタビュー

今後の税制改正、認識して先取りしましょう!

※掲載している内容は、
2018年2月1日時点のものです。


 2018年度の税制改正の内容が明らかになりました。今後、2026年まで様々な税制改正が予定されていますが、見直しの方向性等が明確化されつつあります。そこで今回は、今後3年間の個人の税制改正にまつわる項目を取りまとめ、特に重要なものについては、税制別に詳細をご紹介します。

今年以降の税制改正実施事項(見込み含む)はこちらの年表をご覧ください。

改正実施時期 実施事項(予定を含む) 解説
2018 1月1日
  • 配偶者控除等の適用要件の改正
第13回コラム
4月1日
  • 事業承継税制の制度拡充
下記(2)【相続税・贈与税】
10月1日
  • たばこ税の増税(全3回のうちの第1回)
年末頃
  • 2019年10月の消費税増税実施の最終判断(想定)
  • 2024年度からの森林環境税(仮称)の創設決定
下記(3)【創設される新税】
2019 1月7日
  • 国際観光旅客税(仮称)の新規導入
下記(3)【創設される新税】
3月31日
  • 教育資金等の一括贈与非課税制度の適用期限
第6回コラム
10月1日
  • 消費税率の引上げ(8%→10%)
2020 1月1日
  • 基礎控除、給与所得控除、公的年金等控除の改正
下記(1)【所得税】
10月1日
  • 酒税の税率改正(全3回のうちの第1回)
第13回コラム
  • たばこ税の増税(全3回のうちの第2回)

※たばこ税の増税の第3回目は2021年10月予定


(1)【所得税】~各種控除の見直し~

 インターネットを利用して仕事を受注する“クラウドソーシング”という働き方や、会社員と似たような働き方でもフリーランスの扱いで報酬を得る働き方など、いわゆる給与所得として報酬を得ない人が近年増えています。
 こうした様々な形で働く人を応援し、働き方改革を後押しする観点から各種控除が見直されています。例えば、特定の収入により適用される「給与所得控除等」から、どのような収入にも適用される「基礎控除」へ負担の比重を移す必要があるといった考え方が示されています。
 それでは、各種控除における具体的な見直し内容について、チェックし、増税または減税となる見込みの方をみてみましょう。


①見直し内容は、以下の表の通りで、「給与所得控除」、「公的年金等控除」から「基礎控除」へ一律10万円の振り替えがあり、さらに、高所得者に対する控除引下げの観点から、各種控除別に所得控除適用の上限額の引下げないしは低減・消失する仕組みが実施されている。
この各種控除の見直しは、2020年分以降の所得税、2021年分以降の個人住民税から適用される。

税制 控除額
見直し
控除上限額の設定
給与所得控除 一律10
万円減
  • 収入金額850万円超について195万円上限額に引下げ

※ただし子育てや介護に配慮する観点から、一定の扶養親族を有する者の負担が生じないよう措置

公的年金等控除 一律10
万円減
  • 収入金額1000万円超について新たに195.5万円の上限額設定
  • さらに公的年金等以外の所得金額が1,000万円超の場合には控除額減額措置あり
基礎控除 一律10
万円増
  • 合計所得金額2,400万円超で基礎控除額が逓減し始め、2,500万円超で消失する仕組みを新規で導入

(注)給与と公的年金等の収入の両方を得ている方は、課税所得が変わらない措置が講じられる。


②この税制改正によって、増減税の対象となる方は以下の表のとおりである。

対象者 対象人員
(大和総研推計)
増税
  • 給与所得者のうち、年間収入850万円超で子育て・介護等の事情がある扶養親族を有しない方
約204万人
  • 公的年金受給者のうち、公的年金以外の所得が1000万円超の方
約15万人
  • 合計所得が2400万円超の方
約23万人
減税
  • 自営業者等(フリーランスを含む)のうち、所得が2400万円以下の方
約200万人

(注)増減税規模については、是枝俊悟「2018年度税制改正で所得税はどう変わるか」
(2018年1月26日、大和総研レポート)より引用


(2)【相続税・贈与税】~事業承継税制の拡充~

 近年注目されている「中小企業」の経営交代期にあたり、事業承継税制について、中小企業の代替わりを促進・支援するため、10年間の特例措置として、事業承継税制の大幅な改正が実施されます。
 これにより、中小企業の事業承継はやりやすくなるでしょう。一方では、一般社団法人等への課税強化や小規模宅地等の減額制度の厳格化が図られています。

①事業承継税制拡充の具体的な内容

項目 内容
事業承継税制の概要
  • 非上場会社のオーナー兼経営者から後継者へ、代表取締役の就任と自社株式の承継(贈与または相続)を実施し、事業を継続させること等の要件を満たすことで、対象株式につき、贈与税や相続税の納税を猶予できる制度
特例制度適用時期
  • 2018年~2027年末までの相続税・贈与税に適用される特例制度
特例の適用要件
  • この制度の適用を受けるためには、税理士などが担う認定経営革新等支援機関の指導のもと作成する「特例承継計画」を2023年末までに都道府県に提出する必要あり
特例措置により
拡充された
主な内容
  • 猶予対象自社株式は、発行済株式数の全株に引上げ。さらに猶予される相続税割合も10割に引上げ
    →事業承継時の相続税等の税負担はゼロに
  • 対象後継者の拡大(1人→最大3人)
  • 雇用確保要件も緩和

②一般社団法人等に関する見直し(2018年4月1日予定)

同族関係者が理事の過半を占めている一般社団法人につき、その理事が死亡した場合、当該法人の財産について当該法人に相続税を課税する等の措置がとられます。

③小規模宅地等の減額制度の厳格化(2018年4月1日予定)

[1]居住用の宅地等として減額を受ける際のいわゆる「家なき子」について、家なき子とされる要件が厳しくなりました。

[2]相続開始前3年以内の事業的規模でない貸付用の宅地について、その要件が厳しくなりました。

(3)【27年ぶりに創設される新税】

①国際観光旅客税(仮称)の創設

観光立国実現に向けた観光基盤の拡充・強化を図る観点から、2018年1月7日以後の出国旅客に、定額1,000円の負担が求められます。

②森林環境税(仮称)の創設

温室効果ガス排出削減目標の達成や災害防止を図る観点から、2019年度改正において、2024年度から年額1,000円を課税する森林環境税が創設される予定です。


今回の税制改正では、単年度だけでなく、今後に向け、多くの見直しが行われました。
個人向けでは、増税ラッシュと言われている今、どのような税金があり、自分がどの税金をいくら納めているのか、確認することが大切ですね。

税理士法人 新宿総合会計事務所 税理士 伏木 栄太郎さん

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税理士法人 新宿総合会計事務所 税理士

伏木 栄太郎さん

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