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インタビュー

相続税を少しでも安くしたい!その方法は?
~相続税が心配なら「暦年贈与」がおススメ~

※掲載している内容は、
2020年1月17日時点のものです。


 2019年は民法の相続に関する法律の一部が改正、施行されるなど、「相続」を巡る環境は大きく変化しました。この結果、世間的にも相続に関する認知や理解も徐々に広まっているかと思います。2020年の初頭にあたり、相続を検討する場合にご認識いただきたいテーマを紹介します。

相続税を節税したい、実際どうするの?

 相続税を節税(安く)する方法は簡単に述べると、以下の3つとなります。


  1. 贈与する
  2. 財産の評価を下げる
  3. 財産を使ってしまう

※「2 財産の評価を下げる」については、本コラムの第11回「現金をモノに変えることによる節税効果」を参照ください。


 相続税は2015年より基礎控除額が引き下げられる等で増税されましたが、逆に贈与税は(贈与する財産の価額にもよります)税率が緩和されました。こうした観点から、「今」が「贈与」を検討するにはよいタイミングと言えます。
 ただし、やみくもに財産を贈与すればよいというものではありません。まずは現状で相続税がどれくらい発生するのかを把握し、相続財産に占める相続税の負担割合を算出します。その割合よりも贈与税の負担割合が低くなる金額が、贈与する金額の目安になります。

 ひと口に「贈与」と言いますが、その方法が2つあることはご存知でしょうか。それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらを選択するのかは、状況や要望に応じて、じっくり検討しておく必要があります。その要点をまとめたのが次表です。

状況/要望 対応方法
(A) 時間をかけてもよい、確実に節税したい 「暦年贈与」
(B) 時間はかけられない、早期に多額を移転したい 「相続時精算課税」

(A) 節税効果の高い「暦年贈与」とは

 まずは「暦年贈与」です。届出などは特に不要なため、一般的にはこちらが選択されます。時間を味方につけて、各年110万円の贈与税非課税枠をコツコツと使っていく方法で、非課税枠を超えて贈与すると金額に応じて、10%~55%の贈与税が発生します。財産を贈与した方が亡くなる前3年以内の贈与については、相続財産に加算されてしまいますが、長い期間多くの方へ贈与し続ければ、非常に節税効果は高いです。
 将来、必ず、相続税が発生してしまうという方は、こちらの方法を検討しておくべきですね。

※本コラムの第2回「相続税対策=贈与。でもそこに落とし穴が!」も参考にしてください。

(B) 相続を待たずに移転できる「相続時精算課税」とは

 一方、相続税が発生しない方、またはある一定の財産をお持ちの方は、もうひとつの贈与の方法である「相続時精算課税」の手法を検討されてはいかがでしょうか。暦年贈与と比べて適用要件が細かくありますが、これを活用することにより、相続を待たずに、一度に多額の財産を相続人へ移すことができます。
 特徴的なのは、「基本的には節税にならない」ということです。といいますのも、その名の通り、贈与した分を相続の際に精算する制度なので、いったん贈与した財産は相続発生時に相続税の計算に加算し直さなければなりません。したがって、相続税が発生しない方にとっては、生前に非課税枠まで多額の贈与が無税ででき、相続人となる方は相続を待たずに財産を使うことができるメリットがあります。
 それでは、相続税が発生する方が、この制度を検討する場合はどのような場合でしょうか?相続時精算課税制度では、相続税の計算に加算し直す財産の価額は、「贈与時」の価額になります。ということは・・・将来確実に価額の上昇が見込まれるような財産を生前に贈与することにより、価額上昇分の相続税を節税することができます。またアパート等の収益物件を贈与した場合、毎月の家賃収入はその物件の所有者が受け取るため、贈与をした方には所得税の圧縮効果があり、ひいては相続税も軽減されます。


 以上の2つの方法について、メリット・デメリット含め、次の表にとりまとめましたので、参考にしてください。

(A) 暦年贈与 (B) 相続時精算課税
贈与をする人 誰でもOK 60歳以上の親
贈与を受ける人 誰でもOK 20歳以上の子・孫
非課税枠 贈与を受ける人ごとに年間110万円
※110万超の場合は贈与税申告要
贈与をする人ごとに相続があるまで2,500万円
(父母を合わせれば5,000万円となる)
財産の評価 贈与時 贈与時
メリット

①贈与をした方が亡くなる3年より前の贈与や贈与税の配偶者控除の特例は確実に節税となる

②長期間続ければ節税効果が大きい

①一度に多額の財産を移転できる

②将来確実に値上がりが見込める財産や、収益物件の贈与に節税効果が期待できる

デメリット 税負担なしでは、多額の贈与ができない 財産を使い切ってしまったり、価格が下落して、相続時に相続税の納税が困難になるリスクがある

 また、相続対策には、生命保険を活用することも大きな効果があります。その内容については、本コラムの第9回「相続対策に有効な生命保険活用術」を参考にしてください。

 最後に、注意しなければならないのは、相続時精算課税制度を一度選択すると、二度と暦年贈与の方法を使うことができないことです。どちらの方法が長期的視点で有利に働くかを見定めるには、何よりも現状把握が大切となります。
 これら贈与の方法に疑問が生じた場合には、ぜひ専門家にご相談ください。

税理士法人 新宿総合会計事務所 税理士 伏木 栄太郎さん

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税理士法人 新宿総合会計事務所 税理士

伏木 栄太郎さん

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  • ※掲載している内容は、2020年1月17日時点のものです。
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