いきいき生活の知恵

「いきいき生活の知恵」番外編

病気に備える、なったらどうする
~突然 ガンを告知されたら~


この「いきいき生活の知恵」コラムでは、ファイナンシャルプランナー畠中雅子さんによる老後、年金での生活に備えるアドバイスをご紹介しています。 「老後生活」を迎える中で、皆さんが一体何に対して不安に思われているのか、あるアンケート調査では「認知症」や「大きな病気やケガ」であるとの結果が出ています。


【高齢期に心配なこと、恐れを感じるもの(65歳以上の方:複数回答可)】
  NPO法人老いの工学研究所 調査より

1身体能力の衰え72%
2認知症66%
3家の周辺環境53%
4大きな病気やケガ53%

そこで、大きな病気や認知症にどう備えれば老後生活を前向きに進んでいけるか、そのアドバイスをカラーコ―ディネーターであり、認知症予防専門士としても活躍されている岩井ますみさんにいただきました。岩井さんは、過去にはステージ4のガンと闘われた経験があり、「女性目線での闘病に役立つ備えや心構え」などをうかがいました。 より詳しいお話は岩井さんの著書「働く女性のためのガン入院 治療生活便利帳」をご覧ください。

岩井ますみさん

お話をうかがった方

岩井 ますみ さん

「色と香りの生活提案イリデセンス」立上げ、主宰。カラーコーディネーター(AFT色彩検定1級)、日本認知症予防学会会員 認知症予防専門士。著書を多数出版、講演活動をはじめ幅広く活躍中。

岩井ますみさん

お話をうかがった方

岩井 ますみ さん

「色と香りの生活提案イリデセンス」立上げ、主宰。カラーコーディネーター(AFT色彩検定1級)、日本認知症予防学会会員 認知症予防専門士。著書を多数出版、講演活動をはじめ幅広く活躍中。

――岩井さんはガンを克服されたとお聞きしましたが、どういったご経験をされてこられたのでしょうか?
岩井:まずは私のこれまでの経験からお話させていただきます。
私は20代の終わりにカラーコーディネーターとして独立し、30代は目も回るほどの忙しさ。講演で全国を駆け回り、カルチャースクールの講師、執筆と充実した仕事の日々を過ごしていました。しかし、40代に入り、次は何をすべきか、自分のライフシフトに悩み始めた矢先の大腸ガンが発覚したんです。動揺したのも束の間、実際には、病気を実感できないまま、「1年先まで入った仕事をどうするか、家族をどうするか」の対応に追われる中での検査、手術の日々。なんとか仕事復帰した途端に肝臓へのガン転移が発覚し、ここで初めてステージ4の現実を受け止め、病気に向き合う覚悟ができました。
そして、闘病5年が経過し、本格的な仕事復帰を準備している中、父の介護が始まり、復帰が延期となりました。その後、父を看取り、本格的に仕事復帰した時はガン告知から7年が経過していました。
――相当なご苦労されたのですね。ガンとの闘病でお感じになられたことは?
岩井:ガンを宣告されると、本当に欲しいなあと思う情報を得ることは実際には難しく、役に立つ情報と怪しい情報との選別が大変でした。次に、病気の事を誰に伝えれば良いか、悩みました。おそらく皆さんも、大きな病気やケガをしたときの不安は漠然とお持ちかと思います。こういったもしもに事前に備えておけば、病気宣告時に幾分動揺しなくてもよくなるのではないでしょうか。

事前に備えられること

――突然の病気になった場合、事前に備えられるもので重要なポイントは?
岩井:皆さんもご存知の通り、「医療保険と健康診断」ですね。限られた備えですが、実際に病気になると、この当たり前の2つが、いかに大切かが本当に分かります。
私自身も毎年の市の検診でガンがみつかりました。私の場合、大腸ガンの手術後、1年もせずに肝臓への転移がわかったので、その時に見つかっていなければと思うとぞっとします。
医療保険は、フリーランスになった時に「自分の健康は自分で守る」と大きな保障の保険に入りましたが、満期を迎え、新たなものを探している最中のガン告知でした。この時は、空白期間が不安だったため、繋ぎのつもりで入っておいた少額の保険に助けられました。ガンなどの大病をすると新たな保険に入れない期間ができるため、とにかく保険の空白期間を作らない。これは本当に重要です。 そして重要なポイントを一つ、病気を告知されたら、必ず、すぐに健康保険証の高額療養費の申請をし、限度額適用認定証を受け取ることも忘れずに。認定証を提示することで、病院の窓口で定められた限度額までの支払いだけで済むようになりますので、あとから払い戻しの手続きをする手間がなくなります。

情報に流されないために

――先ほど、「本当に欲しいと思う情報を得ることは実際には難しく、怪しい情報との選別が大変」との話もありましたが、それはどういう事でしょうか?
岩井:今まで他人事と思っていた病気に、いざ自分がなると、とにかく情報が欲しくなります。どこの病院にするか、手術法は?治療方針は? どんな症状がでて、余命は?など、調べ始めるととどまるところがありません。
私の経験上、ネット検索は極力しないことをお勧めします。手軽なネット検索は、だれもがまず試すことと思いますが、とにかく怪しい情報、裏付けのない民間療法やサプリに繋がるサイトが山ほどあります。不安な気持ちがあればあるほど、手術の痛みや抗がん剤などの治療の苦しさがあればあるほど、様々な情報にすがりたくなり、判断力も鈍りがちです。
私自身もそうでしたが、これまで自ら考えて人生を選択して来たのに、闘病中は徐々に「自分は何もできないのではないか」と自己肯定感が薄れ、また治療の現場では、どうしても受身になるため、自分でもっと何かできることはないかと、自らが探した誤った情報にも手を出したくなるという悪循環が起きてしまいます。そんな時には、「がん情報サービス」や「ガン制度ドック」といったきちんとした情報を提供しているサイトを利用したり、同じがん患者同士が情報を共有できる「5years」等のサイトや「がんカフェ」や大学病院などで開催される患者会に参加し、悩みを話してみたり、仲間を探すことをお勧めします。

闘病中の人間関係

――自身の病気の事は中々、家族以外には伝えにくいものですが、ガンのことは誰にどのように伝えられたのでしょうか?
岩井:まずは、誰に伝えるか。 家族はもちろんですね、仕事をしている人であれば、直接関わる人は当然ですが、悩むのは友人関係です。どこまで伝えるべきか。
私はこれに関しては、「スッピンを見せられる人」と例えています。一人暮らしや家族が高齢であれば身の回りのことを友人に頼むこともある事でしょう。女性であれば、スッピンで会えるほどの仲というのは一つの目安になります。
自分の病気は広くに公表する必要はないけれど、別の病名で隠したり、必要な人に言わないでいるのは誤解の元です。誰に伝えるべきかは、本当に手助けしてもらいたい少数に伝えた後は、焦らず、時間のある入院期間にじっくり決めるのも一案です。
また、闘病中には様々な人の助けが必要になり、自分自身のこれまでの人間関係を見つめ直す機会にもなりますので、思い切って、複雑になった人間関係を考え直す時間と捉えてみることもできます。この時間が、元気になった時に心地よい人間関係で過ごすための大切なものとなります。
さらに、闘病中は、周りの人が変わらぬ日常を過ごしていることに、疎外感や孤独感を感じてしまいがちですので、先ほどお勧めしたように、情報を共有でき、ともに闘う仲間がいることは前向きな闘病に役に立ちます。

これまでの生き方に固執しない

――ガンを克服された後、ご自身の中で大きく変わった点はありますか?
岩井:早く以前のように過ごしたい、同じ職場で同じ仕事に復帰したい、と願うのは当然のことです。私も仕事は辞めずに、極力続けることに賛成です。病気の状態や手術によっては、すぐに現状復帰できる場合もあるでしょう。しかし、全てがもとに戻せるわけではありません。あまりにも「病気になる前と同じように」に固執すると、自分を苦しめ、病気を恨んだり、周りを妬むことになりかねせん。少し見方を変えて、今の自分に合う生き方や、やれる事に目を向けてみることで、気持ちが楽になると思います。
私自身も、以前と同じと思っていた時には儘ならぬ状況に、いつもイライラが募ってばかりでした。しかし、今の自分の身の丈に合う、出来る事は何か?と考えることにしました。
その結果、自分のこれまでのキャリアを活かし、「地元で闘病や介護をしている人でも通えるおしゃれやアロマテラピーを提供する教室を開いてみよう」、「地元で認知症や介護予防の活動をしていこう」といった方向性を見つけることができました。できない事への不満を募らせるよりも、できることへの可能性に目を向ける、ちょっとした考え方の転換で、病気になった経験もあなたの役に立つことになると思います。
――岩井さん、ありがとうございました。実際に病気になったとき、自分がどうなるのか、そして事前に備えておくことで動揺を抑えられるといったアドバイスは、ガンを経験し、克服された岩井さんだからこそですね。また、岩井さんが精力的に活動されている認知症や介護予防活動については、次回詳しくおうかがいします。どうぞお楽しみに。

岩井さんのお話を受けて

岩井さんのお話で「情報に流されないために」とありましたが、情報の選別をどうしたらいいかわからなくなったときは専門家に相談をすることをお勧めします。状況はひとりひとり違いますので、きちんとご自身の状況を伝えた上で、アドバイスをもらうことが大切です。
 たとえば一般的には、より良い医療を選択するために、診断結果や今後の医療方針などについて、主治医とは別の医師に意見を求める「セカンドオピニオン」や、医療機関に携わるスタッフへの「電話相談」などがあります。
 生命保険各社では、契約者向けに付帯サービスとしてセカンドオピニオンサービスを提供している場合がありますので、生命保険に加入されている方は確認をしてみるといいでしょう。
 当社ではご契約者様向けに「24時間無料電話健康相談」、「セカンドオピニオン」を行う専門医のご紹介を行っていますので、ご利用ください。
<当社付帯サービスについてのご案内はこちら

※掲載している内容は、2017年12月1日時点のものです。

※本稿は、各々の分野の専門家に作成いただいております。 本稿の内容と意見は各々の筆者に属するものであり、当社の公式見解を示すものではありません。

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