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医師が紹介する健康づくりのお話

第3回 アンチエイジングとは、健康に生きるための取り組み

東京国際クリニック 一般内科・呼吸器科・抗加齢医療 塚田 紀理 医師

東京国際クリニック
一般内科・呼吸器科・抗加齢医療

塚田 紀理 医師

■「健康=病気にならないこと」なのか?

 「健康とは何か?」と聞かれると、「病気にならないこと」だと思いがちですが、極論すれば誰もが必ず病気になります。WHO(世界保健機関)では「肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」と定義しており※1、そう考えると、健康の意味合いがイメージとはずいぶん違うことを実感します。よく「○○ダイエット」「○○制限」などという言葉を聞きますが、それで本当に、あなたにとっての健康が実現できるのかどうか、考えてみる必要がありそうです。

 とはいえ、「これが体にいいですよ」ということについて、そのエビデンス(証拠)がどの程度しっかりしているのかは、私たちにはなかなかわかりにくいものです。そんなときに頼りになるのは、たとえば管理栄養士、運動療法士、保健師といった専門家の知識でしょう。病気を治す、早く見つけるということに長けているのは医師ですが、病気を未然に防ぐ、健康に生きることを考えるなら、こうした「ヘルスケア・コミュニケーター」のほうが、有効な知識を提供できると思います。

■健康づくりの専門家にいつでも相談できる環境が理想的

 ただ、そうした専門家がどんなに素晴らしい生活指導をしたり、プランを立てたりしても、それを続けていくのが難しいのです。私が調べたなかでは、およそ90日で生活習慣は変えることができるのですが、そのあと誰も介在しないと、その習慣はなくなってしまいます。

 また、「糖質制限ダイエット」のようなことを自分ひとりでやるのはとても危険なことなのです。糖質とは、車で例えるならガソリンのようなもので、これが枯渇すると、頭がぼーっとしたり、体がだるくなってしまう。結果として体重が落ちてやせるかもしれませんが、こんなふうにやせることが健康ではありません。女性の場合は、若いころの過度のダイエットが不妊につながったり、年齢を重ねたときに骨粗しょう症を引き起こす可能性もあります。

 理想的なのは、地域の保健師さん、管理栄養士さんなどに、ちょっとしたことでも、いつでも相談できるような環境をつくっておくことです。

■認知症対策としてうらづけのある「身体運動」

 それでは、誰もが健康づくりに役立てられて、エビデンスもしっかり出ていることには、どんなことがあるのでしょうか?たとえば認知症を例に挙げると、現時点ではどんな薬もサプリメントも、認知症を治したり進行を遅らせるエビデンスはないか、不足しています。そんな中で唯一エビデンスが出ているのが、「身体活動」です。

 我々は「運動」と言わず「身体活動」と言いますが、厚生労働省では、「時々立ち止まりながら買い物や散歩をする」などの身体活動を「3.0メッツ」と定義し、さらに「今より毎日10 分ずつ長く歩くようにする」ことを推奨しています。なぜプラス10分かというと、10~15年前のデータと比較して、現代の生活では約10分間、身体活動が減っているからです。ちょっとしたことでいいので、このように明らかな根拠のあることを、日々心がけるだけでずいぶん違ってきます。

■健康とは心身だけでなく社会的にも満たされていること

 当院には「アンチエイジングドック」がありますが、アンチエイジングとは、単に若返りとか若く見せるための方策ではなく、その人自身が望む 健康のための取り組みです。そのため、「その人がどうなりたいか」をていねいに聞くようにしています。アンチエイジングドックで得られる客観的なデータと、「これからどんなふうに生きたいか、どんなゴールを切りたいか」という主観的な要素がぴったり合致したとき、大きな満足感が得られます。

 冒頭でも述べたように、健康とは、肉体的・精神的にだけでなく、社会的にも満たされた状態のことです。いくつになっても自分で食べたい、自分の足で歩きたいとは、誰もが望むことですが、それに加えて、まわりの人々との適度な関わりあいも大切なのです。人によっては家族とのふれあいを重視するでしょうし、好きで得意なら金融投資をやったり、インターネットでSNSをやることも悪いことではありません。心身の健康とのバランスがとれていて、自分も満足感を得られるのなら、それも健康のひとつのありかたです。

※1:日本WHO協会ホームページより

  • ※掲載している内容は、2016年2月16日時点のものです。
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