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いきいき生活の知恵

第3回 「終活」プランニングのためにアクションを起こしたことはありますか?(前編)

リタイア後の生活にかかるお金を考えていく中で、介護や医療にかかるお金とともに、「終活」に備えるお金が話題になる機会が増えています。「終活」は言葉の通り、「人生の最期をどう迎えるか」を考える活動ですが、お葬式にかかるお金をはじめ、終末期にかかるお金をどのくらい遺しておけばよいかをプランニングする活動と言い換えられるかもしれません。

しかし、多くの方が「終活は知っているが、実際に活動したことがない」というのが現状ではないでしょうか?

「人生の最期はどこで暮らすか」をイメージしてみる

「終活」について考えるときには、「人生の最期はどこで暮らすか」をイメージすることが欠かせません。自宅にこだわりすぎると、費用がかさむケースが少なくないからです。介護が必要になった場合、どこで、どのように介護を受けるかは、元気なときに考えておくことがとても重要。なぜなら、要介護認定を受けてからでは、評判の良い高齢者施設を見つけることが難しくなるからです。

私は高齢者施設見学を250回以上していますが、見学を通して感じるのは、事前の準備をきちんとした方ほど、満足度の高い高齢者施設を見つけているという現実です。事前の準備をしていないのに、急いで住み替えが必要になったケースでは、想定外の長寿によって資金が不足するケースもあります。実際に90歳を超えた方から「再住み替え」の資金プランニングを頼まれる機会も出てきています。入居したときにはまかなえるはずだった施設の費用が、想定外の長寿によって不足しそうになり、今よりも安いところに住み替えたいというご相談です。


介護にかかるお金をきちんとイメージしておかないと、その後に控える「終活」にかけられる費用を算出できません。介護が必要になった時のことも具体的に考えながら、同時に「自分のお葬式はどのようにあげたいのか」も検討したいところです。

「自分の“見送られ方”」をイメージしてみる

少し話は変わりますが、自分自身が50代に入った頃から、友人や知人の訃報に何度も接してきました。天寿をまっとうできるのか、否かはわかりませんが、いつかはやってくる死に対して、自分のお葬式についてもある程度はイメージしておきたいと考えさせられる機会になっています。

お葬式に参列すると、形式は似ていても、それぞれのご家族の思いによって、見送り方が少しずつ違うことにも気づかされます。長年、病気で苦しんできて、家族もある程度、死に対する覚悟ができていたケースと、突然、大切な人を失ってしまったケースでは、葬儀の雰囲気も異なります。

自分が突然亡くなったとしても、「こんなお葬式を挙げて欲しい」ということを家族にきちんと伝えておけば、家族もある程度は納得して見送ってくれるのではないか。自分はどのような形で見送られたいかを考えたときに、もう少し具体的に葬儀・お墓の方式について知りたいと感じました。

そこで、以前から興味のあった樹木葬や海洋散骨などの見学をスタートしたのです。後編では、そうした「終活」現場を“のぞき見”した様子をご紹介します。

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ファイナンシャルプランナー 畠中 雅子 さん

コラム執筆者

ファイナンシャル・プランナー

畠中 雅子 さん

【プロフィール】

大学時代にフリーライター活動をはじめ、マネーライターを経て、1992年にファイナンシャル・プランナーになる。

新聞・雑誌・ウェブなどに多数の連載を持つほか、セミナー講師、講演、相談業務などを行う。

教育資金アドバイスを行う「子どもにかけるお金を考える会」、高齢者施設への住み替え資金アドバイスを行う「高齢期のお金を考える会」、主にひきこもりのお子さんの生活設計を考える「働けない子どものお金を考える会」を主宰している。

著書は、『貯蓄1000万円以下でも老後は暮らせる!』(すばる舎)ほか、70冊を超える。

プライベートでは、社会人の娘と息子、大学生の息子の3人の子どもの母。

  • ※掲載している内容は、2018年9月1日時点のものです。
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