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いきいき生活の知恵

第3回 「終活」プランニングのためにアクションを起こしたことはありますか?(後編)

 前回、「終活」プランニングのひとつとして、「人生の最期はどこで暮らすか」「自分の見送られ方」をイメージすることをお話ししました。今回は具体例として、葬儀やお墓の形式に興味を持ち、樹木葬や海洋散骨などを“のぞき見”してきた様子を写真も交えてご紹介します。
葬儀については、あくまでも素人ですので、ここからは見学記としてお読みいただければ幸いです。
 こうした活動によって、つくづく思うのは、お墓を考えることは残された遺族との絆、自分の死後に遺族にはどうあって欲しいかを考えることではないかと思います。

樹木葬のイメージは「木のふもと」、そう思っていませんか?

 まずは、樹木葬からご紹介していきましょう。樹木葬という言葉のイメージから、大きな樹木の下に遺骨を埋めるといった、埋葬風景を思い浮かべていました。今から考えると、なんとも幼稚な発想だったと思います。
 樹木葬といっても、勝手に好きな場所に埋葬できるわけではありません。たとえば、自分が所有している土地のどこかに遺骨を埋めて欲しいと願っても、自由に埋葬できるわけではないのです。樹木葬を利用したい場合は、「樹木葬をおこなっている霊園」と契約して、その墓地の中にある樹木葬専用のスペースに埋葬されることになります。

 実際に樹木葬をおこなう霊園を5つほど見学してみましたが、「樹木の下に埋葬する」と思い込んでいた時よりも、イメージは良いほうに変わりました。樹木葬専用のスペースが、花の多い素敵な場所として整備されている霊園を見学できたからです。中には、ペットと一緒の埋葬が可能な霊園もありました。墓石についても同じ形が並ぶ場所と、生前の個人を偲ばせるような彫刻が施されているなど、個性的な場所もありました。

樹木葬1 樹木葬2 樹木葬3
 この埋葬方式ですと、遺された家族も、生前のことを偲びながら、静かにお墓参りをしてくれるのではと感じました。
 樹木葬の場合、契約時点で永代供養料を支払うわけですが、樹木葬のスペースに埋葬されるのは、十三周忌までとか、長いところでは三十三回忌まで(私が見学した範囲の情報です)など、霊園ごとに決められた期間に限られます。一定期間が過ぎると、遺骨は樹木葬用のお墓から取り出され、合祀墓に移動。それ以降は合祀墓で管理されていきます。
樹木葬4 樹木葬5

天候に左右されずにお墓参りができる!手軽な納骨堂

 次は、納骨堂(室内墓苑)の話をします。納骨堂については、比較的にリーズナブルな価格で、遺骨を預かってもらえる方式のお墓だということは理解していました。永代供養料を含めて100万円以下で探すことは、都会であってもそれほど難しいことではありません。
 私が訪れたのは、カードをかざすとご先祖様のお墓が自動的に現れるというタイプの納骨堂。機械式の駐車場をイメージしていただくと、わかりやすいかもしれません。宗派に関係なく、納骨できるとのことでした。

納骨堂1 納骨堂2 納骨堂カード
 納骨堂のメリットは、費用が抑えやすいことと、季節や天候に関係なくお墓参りできることなどでしょうか。納骨堂は交通の便の良いところにあるケースも多いため、遠くに足を運ばずとも、お墓参りができる点も遺族にはありがたい点だと思います。私が見学した納骨堂では、お葬式を挙げた後に納骨することも可能でした。

特殊な加工を施した遺骨を海に撒く、お墓を持たない選択

 3つめは、海洋散骨をご紹介します。海洋散骨についても、実際に見学に行くまでは、「遺骨を海に撒いていいの?」といった、どちらかというと後ろ向きのイメージを持っていました。ですが、実際に海洋散骨ツアーに参加してみて、そのイメージは一新。自分も海洋散骨で見送ってほしいと思うくらい、意識が180度変わったともいえます。その理由も含めてお話ししたいと思います。
海洋散骨_DVD  私が体験したのは、羽田沖の海洋散骨ツアー。24名まで乗れる船をチャーターした形の模擬ツアーで、航路の途中、船長さんが亡くなったという設定(仮定)のもと、セレモニーは進行していきました。もちろん、船長さんはお元気に当日も操縦されていましたが、「○○さんの軌跡」という模擬DVDまで作成されており、亡くなった船長さんを偲ぶ形での儀式が粛々と進められていきました。
 海洋散骨で撒く遺骨には水に溶けやすいような特殊な処理が施されており、遺骨を包む紙も、水に溶けやすい特殊な紙が使われていました。その紙に船長さんに対する思いやメッセージにしたためたうえで、実際に羽田沖の海面に遺骨(模擬ツアーでは粉)を撒きました。

海洋散骨1 海洋散骨2
 実際の海洋散骨は、参考費用としてチャータープランが25万円とのこと。25万円に含まれているのは、2時間のクルーザーチャーター代、散骨用献花、ドリンクサービス料、桟橋使用料、散骨証明書とのことでした。費用は会社によっても、まちまちなのだと思います。
海洋散骨_船  散骨をしてしまうと、遺族はお墓参りをする場所がなくなる懸念がありますが、一周忌には再び船をチャーターして散骨した場所の近くまで行き、船上で一周忌を迎えることもできます。散骨した場所は海図で確認することで、おおよその場所がわかるそうです。暮れなずむ羽田沖で、飛行機の離発着を背景にしながらの散骨ツアーは、お墓を持たない形の見送られ方も検討してみたいと感じる機会になりました。

 今回ご紹介したように、現在では様々な葬儀、お墓の形式があります。そして多様な希望に沿うように、変化をしていることが感じられました。ご自身が見送られる際の希望や、遺された家族への思いをどのような形にするか、一度考えてみるのもいいかもしれませんね。

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ファイナンシャルプランナー 畠中雅子さん

お話をうかがった方

ファイナンシャルプランナー

畠中 雅子 さん

【プロフィール】

大学時代にフリーライター活動をはじめ、マネーライターを経て、1992年にファイナンシャルプランナーになる。

新聞・雑誌。ウエブなどに多数の連載を持つほか、セミナー講師、 講演、相談業務などをおこなう。

教育資金アドバイスを行う「子どもにかけるお金を考える会」、高齢者施設への住み替え資金アドバイスを行う「高齢期のお金を考える会」、主にひきこもりのお子さんの生活設計を考える「働けない子どものお金を考える会」を主宰している。

著書は、「貯蓄1000万円以下でも、老後は暮らせる!」(すばる舎)ほか、60冊を超える。

プライベートでは、社会人の娘、大学生と高校生の息子の母。

  • ※掲載している内容は、2018年9月1日時点のものです。
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